最近、妹とよく会ったり、電話で話したりしている。
父の病気をきっかけに、そんな時間が増えた。
妹は九歳下だ。
妹が高校生だったころや、
彼女が結婚する前の季節。
あの頃は、私がいる東京へ、わりと頻繁に遊びに来ていたらしい。
……それも、私はあまり覚えていない。
私が仕事や恋にうずもれていたころ、
妹は少し引いた目で、その時間を見ていたのだろう。
「ねーちゃん、ひどって思ったもん」
妹は笑いながら言う。
本命の彼氏と、二番目候補の彼氏と、
妹と、そして私。
四人でディズニーランドへ行ったらしい。
――らしい、というのは、
私はそのあたりの記憶が、きれいに飛んでいるからだ。
ほんま、覚えていない。
あと、わたしが中学のころ
星一徹バリの父親に
角材で殴られて鼻血ブーしていたらしい。
当の本人は覚えていないのに、
妹はしっかり覚えている。
記憶というのは、
立っていた場所によって残り方が違うらしい。
それにしても、飛んでいる記憶。
悪行三昧(?!)も、その中に含まれているようだ。

